臨床検査値について、調剤薬局で必要な知識を速攻で学ぶ
こんにちは、薬剤師のアララです。
今回は、臨床検査値について、です。
新米薬剤師やセカンドキャリアの薬剤師の先生方でアララ?となったことありませんか?
私はあります!
臨床検査値について、患者様から聴取することありますよね
私の勤めさせていただいている、調剤薬局で応需する処方箋には、臨床検査値は載ってきません。
ただ、患者様から検査結果を見せていただき、お話しすることもあります。
それでも、患者様がお急ぎのときや、見せていただけないときには、関連する症状などで確認をとることもあります。
臨床検査値を逸脱した場合の症状を紋切型で聞いてしまう
よく確認する検査値と言えば、血圧やHbA1cですが、他にもたくさんありますよね。
例)
- 副甲状腺、活性型VD3製剤 →Ca値
- 腎障害や消化器系疾患の患者様 →K値
- 抗悪性腫瘍薬など多くの薬剤 →肝機能、腎機能 …などなど
特に私のなかでは低K血症と高K血症の症状を混乱することがあります。
高Ca血症については「吐き気、倦怠感」、肝機能は「倦怠感、手先、白目が黄色くなる」など紋切型でお伺いしてしまい、ちゃんと確認できているのか不安になることも。
そこで、克服しようと読んでみた本がとっても良かったので、勝手におすすめさせていただきます!
アララ的おすすめ本!
この本は千葉大の先生方が書かれている本です。
千葉大の処方箋には臨床検査値がともに記載されているようで、それを応需した調剤薬局のベテラン薬剤師と若手薬剤師が確認し、処方監査から医師への疑義照会や患者様への投薬や調剤前の聴取の会話が具体的に示されています。
千葉大の処方箋には臨床検査値がともに記載されているようで、それを応需した調剤薬局のベテラン薬剤師と若手薬剤師が確認し、処方監査から医師への疑義照会や患者様への投薬や調剤前の聴取の会話が具体的に示されています。
読んで覚えたこと、今日の「なるほど。」
懸念のある臨床検査値への対応法
まず懸念のある臨床検査値への対応は、下記の通り進めることを覚えました。
- 臨床検査値についてはCTCAEなどのグレードを確認する
- 臨床検査値の流れを把握する(服薬前、服薬後など)
- 懸念のある臨床検査値について、患者様へ症状や処方の経緯の認識を確認する
- 懸念のある臨床検査値への対応は有効性の確保(代替薬の提案、経過観察でよいか)、安全性の確保(被疑薬の中止、検査値の異常に対する対応のための追加薬)を明確にし、疑義照会を行う
その際には検査値がグレードでいくつなのかを伝える - 服薬指導では、変更の経緯、さらに悪化した場合の症状、変更後の薬剤についてや、日常生活の注意点などをお話しする
これまでの業務で怠っていたなと思う点…
- これまでは臨床検査値について、「高い」「低い」と表現してしまっていました
グレードでお話しすることで、程度が明確になるということは、コミュニケーションの上でも誤解がなく、医師と正確に疎通するために、大切なことだと感じました。 - その時の臨床検査値しか見られていなかった
検査値については薬歴に残っていれば、流れを把握することもできますが、そのとき、患者様が持ち合わせていた検査値の結果のみで話を進めてしまうことが多くありました。懸念のある値でも改善傾向の可能性もあるからこそ、流れで把握することが必要なのだと学びました。流れが不明な場合にはその旨も医師に伝えつつ、疑義照会するなど柔軟な対応も学ぶことができました
同じように感じられている方はぜひご一読なさってみてください!